MRSA
MRSA〈Methicillin Resistant Staphylococcus Aureus〉→メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 メチシリンは、ペニシリン耐性黄色ブドウ球菌用の抗菌剤として開発されましたが、このメチシリンに対しても耐性を持つ黄色ブドウ球菌のことを、MRSAといいます。感染力自体は弱く健康体では発症しませんが、保菌者となります。健康な人は、自分の抵抗力によって菌を数日で駆除できますが、在宅で療養中の高齢者など抵抗力の低下している者や病弱者は感染しやすいうえ、これまでの抗菌剤が無効なため、感染すると重篤になりやすく感染予防対策が重要視されています。介護者もうがいや手洗いを敢行し、衣服は清潔でよく乾燥したものを着用するほか、湿気のある場所はこまめに掃除や消毒を行うことが必要です。発症した場合は、咳やくしゃみ、発熱、下痢のような症状が現れます。重症化しやすいのは、大手術後の人、重症のやけどを負った人、血管内にカテーテルを長時間入れている人などで、重症化すると髄膜炎、肺炎、腹膜炎、腸炎、敗血症などに陥って死亡することもあります。