IVR
血管内にガイドワイヤやカテーテルなどの小さな器具を挿入し、コンピュータで高速処理したリアルタイムのX線画像を、モニターテレビで見ながら治療する、がんの治療法。診断に不要な骨の情報などを画像から消し去り、血管だけを映し出す仕組みで、細かい血管まで鮮明に映し出すことが可能。現在は直径1cm以下のがんも見つかるようになりました。IVRの利点は、簡単、安全で、外科手術に比べて費用も安いこと、肉体的な負担が少なく、回復も早いことです。肝臓がんの簡単な症例なら、手術時間は30分ほどで、入院期間も4〜5日で済みます。IVRは、手術ができない肝細胞がんの治療法として最も多く実施されています。20年前ならほとんどが半年で死亡するというケースも、3年生存する率が40〜50%、5年生存する率が10〜20%程度にまで生存率が向上しています。