順応
生体が同一刺激を持続的に受けているとき、これに応じて刺激に対する感覚作用が適切に変化し、バランスを保つ現象のこと。たとえば、映画館に入るときのように、明るい場所から急に暗い場所へ移動すると、最初は何も見えないけれども少しずつ周囲の様子が見えるようになってきます。これを暗順応といいます。逆に、映画館の外へ出るときのように、暗い場所から急に明るい場所へ移動すると、最初は非常にまぶしさを感じますが、そのまぶしさの感覚は間もなく薄れてきます。これを明順応といいます。暗順応に比べ、明順応はごく短時間で成立します。聴覚的順応は視覚ほど明確ではなく、痛刺激に対する順応は認められません。