遺伝子治療
本来は不可能とされていた遺伝する病気を治療するもので、遺伝学や技術の進歩により、米国では1990年から、日本は1995年から始まりました。400兆億個の細胞からできている人間の身体ですが、その性質を決めているのは両親から受け継いだ遺伝子です。遺伝子に何らかの異常があると、本来の働きができなかったり、異常な機能を起こしたりする場合があります。遺伝病は両親または片方の親の遺伝子に異常がある場合や、細胞分裂のミスで起こります。具体的な治療方法は、患者の体内にある正常な遺伝子を持ったリンパ球を増やすというものです。患者の血液のリンパ球を取り出して、ウイルスに感染させ培養により増やした後、患者に戻してやるのです。遺伝子治療は応用すれば、がん、エイズ、心臓病、糖尿病などの病気の治療に役立つ可能性があるとして研究が進められています。