遊離性
痴呆を“老いた自分との関係障害”という視点から3つに分類したうちの、ひとつのタイプです。竹内孝仁氏(日本医科大学教授)が提唱している分類で、このタイプの人は現実に抵抗することを放棄し、促しても食べたり着替えたりしない“無為自閉”で心ここにあらずといった状態。自分の心の中に閉じこもってしまい、外の世界には無関心なため、声をかけても一人でブツブツ話すだけであるなどの独語の症状も見られます。これを現実から遊離しているとの考え方から「遊離型」といっています。竹内氏は、「若い頃から難しい問題や複雑な問題を回避してきたような人は遊離型になることが多いようだ」と述べています。