身体拘束
身体拘束(フィジカルロック:phsical lock)とは、高齢者や障害者が徘徊したり、点滴やチューブを引き抜くといった事態を防ぐため、部屋に鍵をかけたり、身体をベッドなどに縛り付けたりなど、行動を抑制することをいいます。対象者の尊厳を傷つけたり、寝たきりの原因を作るなどの点で問題になり、厚労省では2000年に「身体拘束ゼロ作戦推進会議」を開催し、身体拘束廃止に着手しました。2001年には「身体拘束ゼロへの手引き」をまとめ、11項目の行為について原則禁止しています。拘束を行う場合は、緊急やむを得ない場合で、「切迫性」「非代償性」「一時性」の3要件を満たし、本人または家族の同意を得ることが必要です。拘束には、他にもスピーチロック(言葉による拘束)やドラッグロック(薬物拘束)があります。また、2003年4月からは介護保険事業者に対して、身体拘束を行った場合には記録の保存を義務化しました。