足浴

足は心臓から全身に送り出された血液を心臓に戻す役割を持っており、もし血液がうまく体内を循環しなければ酸素や栄養素が運ばれなくなるほか、老廃物も運び出せず汚れた血液が足にたまりやすくなって、身体に悪影響を及ぼすことになります。しかし、足は心臓からもっとも離れた位置にあり、血行が悪くなったり冷えやすい場所でもあります。そこで足を温めることで、身体的・精神的効果が得られると考えられます。身体的効果としては、“循環動態”と“加温・保温効果”に分けられます。循環動態については、足浴は全身浴に見られる血圧の上昇がなく、循環負荷が少ないため、高血圧心疾患を持つ体力のない人に対して安全性が高いと考えられます。加温・保温効果については、手と全身の温度感覚、平均皮膚温が有意に上昇し、全身において加・保温効果が認められます。一方、精神的効果としては、足を温めることで通常の入眠時間が短縮されて寝つきがよくなり、睡眠初期の体動が減少します。また入眠時の皮膚温が上昇すると、身体の睡眠といわれる“レム睡眠”が多くなり、睡眠の質を高めるとされています。以上のことから、足浴は、特に高齢者心疾患を持つ人に対して、安眠・疲労回復に有効な手段と考えられます。

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