詐病
意識的に病気にかかったふりをすることをいいます。拘置所や刑務所あるいは病院などで拘束・拘禁されている人、賠償や保険金がらみの状況にある人などでみられます。詐病には身体的な病気のまねをするもの、精神的な病気をまねするもの、両方をまねするものがあります。身体症状としては、疼痛・めまい・耳鳴りなどが訴えられます。精神症状としては、不眠・疲れやすい・憂うつなどが訴えられます。精神的な病気のまねをしていると真の神経症に移行することがあり、これを詐病精神病といいます。詐病を診断するにあたって、①症状を証明できるような実際の病気がないこと②本人自身が詐病および詐病をしている理由を理解していること③特定の目的を達成し自分の立場を有利にする意図が明らかなこと、などが必要です。
