腸チフス
チフス菌による感染症です。保菌者の便や尿中に排出された菌が食物や水を汚染し、経口的に感染します。菌は腸内に侵入して腸壁のリンパ菌内で増殖。さらに血液に入って全身を巡り、肝臓から再び腸内に流入します。2、3週間の潜伏期間を経て発熱し、熱は次第に39度?40度の高熱になります。バラ疹と呼ばれる淡紅色の発疹ができ、肝臓、脾臓が腫れて高熱のため無表情なチフス顔貌を呈するようになると重症です。診断・治療の遅れた場合には、小腸壁に多数生じた潰瘍から出血し、潰瘍部が破れて腹膜炎を併発することもあります。隔離病舎での抗菌剤療法を行いますが、大病のため長期の治療が必要です。