脳出血
脳の深部の細い血管が破れて出血する病気です。脳出血が起こると脳組織が直接破壊され、さらに血腫周辺の脳組織が圧排されて脳浮腫が生じると、2次的に脳組織の破壊が進みます。これによって半身麻痺などの運動障害が現れてくる一方、脳ヘルニアを起こし重篤な場合には延髄などの脳幹部が圧迫されて死に至ります。主な症状は頭痛、嘔吐、意識障害のほかは血腫部位によって異なりますが、脳出血では脳組織が直接破壊されるため必ず神経障害が出現し、慢性期になっても何らかの後遺症を残します。また、しばしば意識障害や麻痺によって肺炎や消化管出血などの合併症が起こります。脳出血の多くは高血圧が原因で、およそ85%は大脳に、10%は小脳、5%は脳橋に起こっています。