脊髄損傷
脊椎骨の骨折や脱臼によるずれや変形のために、脊髄が損傷されることをいいます。脊髄が損傷を受けると、運動・知覚・自律神経の連絡が断たれ、さまざまな障害が生じてきます。脊髄は部位によって頸髄、胸髄、腰髄、仙髄、尾髄に分けられます。このうち腰髄の損傷では両下肢に、胸髄の損傷では両下肢と体幹に、頸髄の損傷では四肢に麻痺が生じるなど、損傷部位が上になるほど、障害が重くなります。脊髄損傷の原因としては交通事故や転落、落下物の下敷きなどが多く、また高齢者では脊髄が通る脊椎骨の管が老化によって狭くなっているため、軽度の外傷でも脊髄損傷を起こしやすくなります。