肺機能検査
“肺活量”“一回換気量”“残気量”“一秒率”を調べる検査です。肺活量とは、思い切って息を吸い込み(最大吸気)、できるだけ一息で吐き出す(最大呼気)時の空気量をいいます。正常値は年齢、性別、身長などによって多少異なり、成人男性で3500〜4000ml、成人女性で2400〜2600ml、この値の80%以上であれば正常と見なされます。一回換気量とは、安静にして、普通に呼吸している時の1回の呼吸量をいいます。正常値は460ml。安静呼気と安静吸気との間に換気されるもので、肺活量のわずか10数%程度の空気量です。残気量とは、深呼気で思い切り息を吐き出した時に、肺の中に残るある程度の空気量をいいます。肺活量と残気量の合計が“全肺気量”で、正常値は640〜2140mlです。一秒率は、最大呼気時に、最初の1秒間で息を最大限吐き出せる空気量のことで、肺活量との比率で表します。加齢とともに低下して、70歳代の一秒率は70%以下になります。