老化
成熟期以後の人の身体の恒常性や生理的機能が、時間の経過とともに低下することです。老化は、“生理的老化”と“病的老化”に分類されます。生理的老化とは疾病を伴わないもので、生理機能の進行的な低下、器官と組織の萎縮などの老化などがあります。一方、病的な老化とは栄養、運動、ストレス、大気汚染など環境的な要因や、遺伝子の損傷など遺伝的な要因により病的な状態を伴うもので、高血圧、動脈硬化、糖尿病、がん、白内障、骨粗鬆症、認知症などがあります。器官や脳の細胞は、加齡に伴って減少します。筋肉では筋細胞の萎縮が見られ、生理的機能は25〜30歳をピークとして年とともに低下していきます。神経系や細胞では機能低下が小さく、腎臓や呼吸循環器系の低下は大きくなります。また、生理的機能の中には、継続的な運動をすることで、機能の低下が抑えられるものがあります。例えば、身体の維持や活動を担う骨は、定期的な運動を続けることで骨密度の減少が抑制されます。