統合失調症
統合失調症→精神分裂病→分裂病 内因性の精神障害のひとつです。多くが青年期に発病しますが原因は不明で、脳の中心部にある線状体の生化学的異常ではないかと推測されています。急性期には、幻聴や幻聴との対話、させられ体験や思考伝播などの奇異な妄想、混迷といった症状がしばしば見られます。また病気の全経過にわたって、自閉や社会孤立、感情の鈍麻(どんま)、思考障害、気力や自発性の減退といった陰性症状が見られます。治療は急性期には薬物療法、慢性期には薬物療法と精神療法、リハビリなどを併せて行います。現在は研究が進み、薬や心理的ケアなどの早期治療で完治する人が多くなりました。以前は「精神分裂症」と呼ばれていましたが、病態を正確に表していないという指摘がなされ、2002年1月に日本精神神経学会が「統合失調症」への呼称変更を承認しました。