結核
結核菌の感染によって起こる炎症性の疾患をいいます。主に気道からの飛沫感染が多く、炎症の起こる部位によって、肺結核をはじめ、骨・関節結核、腎・尿路結核、性器結核、リンパ節結核、腸・腹膜結核などに分けられます。もっとも多い肺結核は、咳、痰、血痰、全身倦怠感などの症状がその特徴です。胸部X線検査には早期発見に有効で、結核に感染するとツベルクリン反応が陽性になります。結核は長年「国民病」と呼ばれ、わが国の死因の第1位でしたが、治療・予防法の進歩や生活の向上によって減少。しかし最近では、多剤耐性菌の出現や患者の高齢化、免疫低下者の感染などの問題のほか、学校や病院での集団発生もあり、再興の兆しが懸念されています。