神経症
精神障害のひとつで、生活の中で生じる心理的、環境的あるいは社会的な不安が原因となって発症します。神経症にはさまざまな症状がありますが、共通するのは強い不安の感情です。人前で話すといった恐怖を誘発するできごとにあうとひどい不安に陥るため、絶えずそれを避けようとする状態が、恐怖症や強迫神経症です。また本人にとって困ることがあり、その不安から急に眼が見えなくなるといった故障によって逃避しようとするのがヒステリー、がんなどの病気にかかっているという不安に囚われた状態なのが心気神経症です。高齢者の場合は配偶者などの家族が亡くなったことでの孤独感や恐怖感、自分の役割の喪失感などが契機となりますが、本人自身ははっきりした理由をとらえられず、言葉にならない不安を持ちつづけることも一因となっています。