神経成長因子様作用薬
体内でつくられている神経成長因子(NGF)の不足を補うために代用される薬物をいいます。脳での神経成長因子のはたらきは、損傷した部分の修復、老化防止、新しい神経細胞をつくり出し維持することなど大変重要なものです。たとえばアルツハイマー病で失われた神経細胞を修復するために作用薬を用いて神経線維を伸びやすい状態にし、障害された機能を補うことにより痴呆症状などの改善を試みるものです。ただ神経成長因子は分子量が大きく血液と脳の関門を通過できないことから、作用効果が脳にいきわたるのが困難だといわれています。そのため現在でもさまざまな物質の研究がなされています。