痙縮
脳卒中など、脳の中枢神経障害により起こる筋緊張異常のことです。正常な状態の時よりも強い筋肉の緊張が起こり、上肢においては曲げる筋肉に、下肢においては伸ばす筋肉に現れます。肩、腕、手首、手指の異常な角度の屈折や姿勢といった症状や、筋肉がゆるみまったく動かなくなったり、動きはするがうまくコントロールできない状態となるため、歩行、運動が妨げられます。長期間重度の痙縮が続くと、筋が拘縮し、関節が屈折したままになります。治療には理学療法が効果を発揮し、関節の拘縮を予防する筋肉ストレッチなどの運動が、諸症状を緩和するうえで役立ちます。まれに腱を切断したり、外科手術が行われることもあります。