疥癬
疥癬虫が皮膚に感染しておこる皮膚疾患です。疥癬虫は別名ヒゼンダニとも呼ばれ、メス虫が皮膚の角層内にもぐりこみ卵を生みます。感染力が強く、男女間の性的接触のほか、家族内感染、療養所や病院内の入院患者間、あるいは医療従事者にも容易に感染します。感染すると非常にかゆみが強く、とくに夜間に無意識に掻いて病変が拡大。四肢や腹部、外陰部、手足などによく発疹し、赤い丘疹や小水疱ができます。日本では第二次世界大戦後に大流行し、殺虫剤による徹底的な治療でいったん消滅。しかし、1967年頃から海外旅行者によって国内に持ち込まれ、現在も撲滅の兆しは見られません。