生理的欲求
生まれながらに生体に備わっている基本的欲求のこと。一次的欲求ともいいます。経験や学習によって後天的に形成される社会的欲求(二次的欲求)とは対比されますが、両者ともに人に行動を起こさせる原動力となる欲求です。具体的には、飢えや渇き、呼吸、排泄、睡眠、性の欲求などが挙げられます。これらの生起は、生体内の状態を一定に保つメカニズムであるホメオスタシスに規定されています。性的な欲求は、経験により調節可能な点で社会的欲求としての色合いも持ちますが、一般に、生理的欲求が満たされなければ、生体は生命を維持することはできません。