潜在的機能ストレス
ここでの「機能」とは「働き」という意味を指します。私たちにとって最も身近で重要な生活集団である家族は、現代では、晩婚化や少子化、あるいは核家族化や一人暮らしの高齢者世帯の増加などのように多様なあり方を示しています。このように家族形態の変化が進む中で、昔に比べると、現代家族は、家族だけでその機能を果たしていくことが困難になりました。親が寝たきりになったり、稼ぎ主が失業したりすると、深刻な機能上の問題を引き起こす可能性があるからです。こうした現代家族の機能的状態を、石川実は「潜在的機能ストレス」と呼んでいます。