死の判定
従来、心停止・呼吸停止・脳幹機能の停止がそろった時期が個体の死とされてきました。心臓・肺・脳のうちどれか1つの臓器の機能が停止すると、やがて他の臓器も機能が停止します。脳幹(中脳・橋・延髄)は呼吸・循環などの生命を維持するための機能の中枢をなしています。脳幹の機能が停止すると呼吸は止まってしまいます。しかし医学の進歩により、脳幹の機能が停止していても人工呼吸器により人工的に呼吸が可能になり、心臓は動き続けることができるようになりました(脳死状態)。1997年6月臓器移植法案の成立により、脳死が個体の死として認知されました。