森田療法
精神療法の一種。森田正馬が1920年頃に創始しました。気に病みやすい神経質症に対し、その症状をあるがままに受け入れる特異的療法で、神経質の基盤となっている性格を鍛錬し、症状形成の悪循環を断ち切ろうとするものです。その方法は、患者を入院隔離し、数日間は食事や用便のほかは絶対臥褥(ぜったいがじょく)を命じる第1期に始まり、活動意欲の活性化を図ります。その後、第2期では軽作業や日記の記述をし、第3期の重作業や読書を経て、最終の第4期では日常生活に戻る生活訓練を行います。今日では、方法を入院に限定せず、治療対象も拡大され、海外へも広く普及され始めました。