栄養失調
蛋白質や脂肪、糖質、無機塩類、ビタミン、水などの必須栄養素の不足による病的な状態をいいます。身長に対する標準体重の80%以下の状態を「栄養失調症」、60%以下の状態を「消耗症」といいます。食事を摂る量が減ることのほかに、食物の吸収障害や、エネルギー消費の増大・利用の障害も原因と考えられます。その初期には空腹感を訴え、無力感、体重減少、貧血、消化吸収機能の低下や、血清蛋白質の減少が現れます。高齢者の場合は、加齢とともに肉類が摂りにくくなることが多く、相対的にたんぱく質の摂取量が低くなり、低蛋白質の栄養失調を起こすことも少なくありません。また特に高齢者は、栄養失調とともに「脱水」にも注意が必要です。