本態性振戦
震えを伴う神経疾患のなかで、最も高頻度にみられるものの1つ。不随意でリズミカルな震えが起こりますが、基礎疾患や器質的な異常などの原因は存在しません。またこの震えは安静時にはほとんど見られず、字を書いたりコップを持つ時などの動作時や姿勢時に現れるのが特徴で、特に筋に一定の緊張が必要とされる姿勢時に顕著にみられます。日常生活に不自由をきたすようになると治療が必要ですが、最近は生活の質についての重要性に対する認識が高まってきたことから、重篤な疾患でなくても積極的な治療が行われるようになっています。