対人認知
性格や態度など、他者に関したさまざまな情報を手がかりに、人の内面的特徴や心理過程を判断し、推論する働きのこと。人は、この対人認知に基づいて他者との関わりを持って相手を理解していくため、社会的環境に適応するのに極めて重要な機能を果たしているといえます。単なる事物に対する知覚とは異なり、人の認知は、過去の行動や第三者からの噂など、時間的・空間的な広がりを持つので、その成立は非常に複雑です。研究領域も、認知の正確さから認知過程のメカニズムや対人関係そのものの認知、印象形成まで多様な展開を見せています。