外傷体験
外傷体験→トラウマ 精神分析の用語で、心的外傷ともいいます。フロイトは、神経症の背後に、幼児期に受けた性的な外傷体験があることを仮定し、そこから神経症的な行動が生じると指摘しましたが、後に性的な外傷体験は必ずしも事実として起こったわけではなく、幼児の空想の中で生じうるものであるとして、小児性欲論を展開しました。広義的には、人が強いショックやストレスを引き起こす過度な情動体験をしたとき、それに伴う恐怖や不安、悲哀などの情緒が適切に処理されないままに後々まで持続されることで、性格に何らかの変容が見られることを指します。