夕方症候群
夕方の一定の時間になるときまって家に帰りたがることをいいます。せん妄のひとつであり、ホームに限らず自宅にいても言い出すことがあります。これは「家」という言葉が自宅を指しているのではなく、安心できる場所という意味を示しているからです。おおむね夕方の決まった時間帯に言い出します。昼間の場合もありますが、その際もほぼ一定の時間に言い出すことが特徴です。特定の疾患や薬物との関連性はなく、非痴呆の人にも見られます。生活環境の変化や心理的な影響を受けることがあるようですが、それらが直接の原因とはいえません。一定時間に発症することから、人間の体にある体内時計による生体リズム(サーカディアンリズム)との関連が考えられています。