塩酸ドネペジル
アルツハイマー型認知症の治療薬として承認されている薬で、商品名はアリセプトといいます。アルツハイマー型認知症では、脳内のアセチルコリンという物質が減少するために、神経間の伝達が悪くなってきます。この薬は、アセチルコリンを分解するアセチルコリンエステラーゼという酵素の働きを妨害し、アセチルコリンの分解を抑制します。軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症の方が適応で、認知症状の進行を抑制します。吐き気、食欲不振、下痢、腹痛などの副作用があります。しかし、塩酸ドネペジルもアルツハイマー型認知症そのものを治すことはできないので、軽い認知障害の進行をわずかに遅らせる程度と考えておくほうが無難です。2013年10月31日、日本において、新たにレビー小体型認知症に関する効能・効果が追加されました。