口腔乾燥症
口が乾く状態のことで、喉の渇きとは異なります。主な症状として、口腔内の炎症(口の中が熱い、舌がヒリヒリする、辛い味や濃い味がしみるなど)、機能障害(食物が飲み込みにくい、話しにくい、義歯がはずれやすい)、粘膜の乾燥(剥離〈はくり〉、出血、唇の亀裂、口角潰瘍)、口腔内の汚れ(歯垢や食べかす、舌苔〈ぜったい〉の付着)などが見られます。
“口腔乾燥症”の原因には、唾液(だえき)の分泌量の減少、義歯の装着、口での呼吸、長期的な薬の服用、心理的な緊張状態などがあります。
さらに、唾液(だえき)の分泌量が減少する場合には、慢性唾液腺炎(だえきせんえん)、シェーグレン症候群、放射線照射の後、降圧利尿薬などの投与、唾液腺切除後などのかかわりが考えられます。心身症では、唾液の分泌量が減少していないにもかかわらず、口の中に乾燥感を覚えます。