公的年金制度の仕組み

我が国の公的年金の特徴として、“国民皆年金”“社会保険方式”“世代間扶養”の3つを挙げることができます。国民皆年金とは、20歳以上の国民全員に国民年金に加入を義務づけ、加入後に保険料を納め、高齢になった時に基礎年金給付を受け取るという仕組みのことです。年金保険料については、国民(被保険者)全員で公平に負担します。その財源は、保険料と積立金の運用収入を基本に、3分の1(2009年度までに2分の1に引き上げ予定)を国庫で負担しています。社会保険方式とは、現役時代の給料の高低にかかわらず一定額の年金を保障し、所得の再分配を行う仕組みとなっています。また、国民年金では、就業していない人など保険料の負担が困難な人に対しても、“保険料免除制度”を設けることで、負担の軽減とともに年金受給権を保障しています。世代間扶養とは、現役世代の保険料で高齢者世代を支えるという考え方のことです。年金の給付に当たっては、“物価スライド制(物価の変動に応じて年金額を改定すること)”を実施することで、金額は増減しますが実質的に等価の年金を一生涯受け取ることを可能にしています。

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