ピロリ菌
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因とされており、胃の中に存在する細菌です。日本人のおよそ2人に1人は感染しており、40歳以上の感染率は高く8割前後です。40歳以上の人が高い感染率を示す理由として、衛生環境が整っていなかった時代に生まれ育ったことが考えられます。ピロリ菌の感染経路は、飲み水や食べ物を介しての経口感染が考えられていますが、衛生環境が整った現代では、新たな感染者は著しく低下しています。しかし、ピロリ菌に感染していても胃潰瘍や十二指腸潰瘍を発症する人は少なく、約1割前後です。除菌が必要となる人は、胃潰瘍または十二指腸潰瘍で、かつピロリ菌に感染している人です。このような人に除菌療法(抗生物質を含む内服薬を1週間飲む治療法)を行い、約90%の人が除菌に成功しています。