ピック病
初老期認知症(痴呆)のことです。かつてはアルツハイマー病、ピック病、クロイツフェルト・ヤコブ病の3つが初老期認知症(痴呆)とされていましたが、現在では、アルツハイマー病はアルツハイマー型老年痴呆(認知症)の早期発症型、クロイツフェルト・ヤコブ病は特殊な感染症とみなされるようになりました。ピック病は、大脳の側頭葉と前頭葉が萎縮し、神経細胞が脱落してしまう変性疾患です。40歳?50歳台の初老期に現れ、慢性的に進行します。社会習慣への無関心や対人交流の無視、他人へのふざけたような対応、徘徊といった特異な精神症状、同じ文節の繰り返しや失語などの言語症状などが特徴です。アルツハイマー病よりまれな病気で原因は不明。根治的治療法も見つかっておらず、必要に応じて向精神薬を使うなどして生活能力を保つよう努めます。