トゥレット症候群
チック症の中で最も重症のものであり、意志とは無関係に、突然繰り返して起こる身体の運動(運動チック)とノド鳴らしや発声(音声チック)とを主症状とする神経の病気です。脳内神経伝達物質であるドーパミンの過剰活動が病因と考えられており、養育環境による心理的要因は認められません。強迫性障害、注意欠陥・多動性障害、睡眠障害などの併発症が高率にみられ、症状が重いと学校・職場・家庭での生活に支障をきたすこともありますが、薬物療法で症状が改善し社会適応できるケースも多いです。今のところ、確定診断に有効な神経学的検査や完治させる方法は見つかっていません。トゥレット症候群の認知度はまだまだ低く、日本では2001年4月に「日本トゥレット(チック)協会」が設立されました。 (参考)チック