エディプス・コンプレックス
精神分析学の基本概念のひとつで、男児が母親には愛情を、父親には憎悪を、無意識のうちに向けること。フロイトは、5?6歳頃になると男児は男女の違いに気付き、母親に性的関心を向け始めると考えました。しかし、こうした母親への愛は父親の怒りを喚起するため、同時に恐怖感をも強く抱くことになります。その結果、男児は母親への愛情を抑圧して、知識の獲得など非欲動的なことにエネルギーを使うようになるとしました。これら一連の過程をエディプス・コンプレックスといいます。女児の場合は、ユングによりエレクトラ・コンプレックスと区別されましたが、現在では両者を合わせてエディプス・コンプレックスと称することが多いようです。