No.3990 診断する医者によって、認知症であるかどうかの見解が異なる
No.3990は質問(相談内容)で、それ以外は回答(相談内容に対する回答とお礼)です。
No.3990:診断する医者によって、認知症であるかどうかの見解が異なる
どうも、はじめまして。 私には祖父がいて、今まで一人暮らしをしてきたのですが、昨年認知症と診断され今年の春から私と私の両親と同居するようになりました。 市町村が変わり、今まで飲んでいた薬を処方してもらおうと、病院へ行ったのですが、そこでは認知症でないと診断され困惑しています。 その検査では、しっかりしていてどの問題もクリアしたのでうが、家では自分の息子が誰が誰だか、見分けがつかず、放浪癖もあります。 病院によってこういう事ってよくあるのでしょうか? アドバイスお願いします。
No.3991:Re: 診断する医者によって、認知症であるかどうかの見解が異なる
認知症をひとからげに考える風潮はなかなか減りません。 医師でさえ、「年相応」とか「ぼけ」だとか軽く判断し、 一般的薬の処方、アリセプト、グラマリールなどで治めようと しているのが現状です。
ただ学会での発表は認知症の研究対象の分類が細かくなってきて 興味をもつ医師もふえてきたのだとは実感しますが、 介護家族のほうが情報が多く(患者を毎日みてるから)先を 行っているのも事実です。
認知症は次のように分類されます。 ☆アルツハイマー型認知症 脳内にβアミロイド蛋白、リン酸化タウ蛋白という異常な蛋白が沈着し、 神経細胞の変性脱落がおこり、それにより脳の萎縮が進行し、 認知症症状が出現します。 ゆっくりとした経過が特徴で、物忘れ、日時、場所、人の顔などがわからなくなり、知的障害が現れ、全般的な知的機能の障害が進み、 次第に日常生活に支障をきたします。重症化しやすい。 ☆血管性認知症 脳の虚血性発作(いわゆる脳卒中、脳梗塞などです)を契機に発症します。脳の中の血管の病気や脳梗塞によって神経細胞が障害されます。 手足の麻痺やしびれなど神経障害を伴うことがあります。 以前は多発梗塞性認知症と呼ばれていました。 まだら認知症が特徴で、病気の症状と比較的正常に保たれた機能が 混在します。感情失禁がみられることが多く、階段状に進行するといわれます。 人格は比較的保たれることが多いです。脳 梗塞の再発予防が認知症の進行予防につながりますが 決定的な治療法はありません。 ☆その他 レビー小体型認知症(脳内にレビー小体という物質ができる) ピック病 進行性核上皮麻痺 ハンチントン病など うちの父は最初、脳血管性痴呆症中度といわれ、でも自分ことは自分でするし、自覚もあるし、どうも違うような気がして、2年後にびまん性レビー小体型認知症と診断されました。最近も詳しい検査でレビーであることは まちがいないとわかりました。
母はアルツハイマーですので父とはまったく対処方法が違います。 レビーは薬の副作用が強く出るので、処方は専門医でないとむずかしく ふつう量で処方すると症状も悪化してしまいます。 どの型であるか家族が知ると、対処方法もわかり、生活も楽になりますし、 介護者が落ち着くことは介護される方も気分良くすごせるようになります。 また一方ではぼけてしまったもの、仕方がない。 ふつうに暮らせばいいじゃないか、できないところは助けてやって、 自然にすごせばいいという考え方もあると思います。 うちは積極的に追求しましたが、ひとそれぞれの考え方では あると思います。
No.3992:Re: 診断する医者によって、認知症であるかどうかの見解が異なる
詳しい説明ありがとうございます。 認知症に、こんな細かい分類があるなんて知りませんでした。 積極的に追求するという考え、ぼけてしまったものは仕方ないできないところは助けるという考え、難しいところですね。 祖父に自然な生活をして欲しい、窮屈な思いはさせたくないと思う反面、私達家族が楽に生活したいとも思いました。ん〜。