No.9384 食事摂取を促す声掛けについて

No.9384は質問(相談内容)です。

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No.9384:食事摂取を促す声掛けについて[ee2]ID:??? 2007/09/04 23:18
老健で働いています。
自分で食事が出来るのに手が止まってしまう利用者に
次の様な声掛けをする先輩職員がいます。
「どうしてご飯食べないの?。ご飯食べないとお腹空いちゃうよ!」
「どうしてご飯食べないの?。ご飯食べないと死んじゃうよ!」
一種の脅しとも受け止められますが、特に異論を挟む職員はいません。
利用者の尊厳は?、子供扱いなのか?
それで食べれば可と考えるのか?

これの是非と、それを言葉で説明出来る理由をご教示下さい。

発言一覧

以下、No.9384の質問に対する回答です。

 9384: 食事摂取を促す声掛けについて [ee2] ID:??? 2007/09/04 23:18
 ├◇9489: Re: 食事摂取を促す声掛けについて [speranza] ID:??? 2007/09/09 20:16 評価
 └◇9735: Re: 食事摂取を促す声掛けについて [こんいちは] ID:??? 2007/09/20 09:47 評価

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No.9489:Re: 食事摂取を促す声掛けについて[speranza]ID:??? 2007/09/09 20:16
「まず完食ありき」という態度が問題なのではないでしょうか?
体力を保つためにもお食事はしっかりと召し上がっていただきたいものではありますが、
なぜ、食事途中で手が止まってしまうのかの理由はさまざまで、その理由をまず確認するのが私たち職員が最初にすべきことだと考えています。
認知症をもつ方は、食べることを忘れてしまう場合があります。
私たちにもあるように食欲がなくて食べたくないのかもしれません。
もしかしたら、具合が悪くて食べたくても食べられないのかもしれません。

また、食事は単に「食べる」という「動作」にとどまらずに
利用者の方が食事を認識して「食べたい」と意思し、食べてみて「おいしい」「いまいち」「味がものたりない」などと感じ、もっと食べようかどうしようか考える…という「食事場面」への自発的な関わり方という「行為」でもあることから、その人らしさやその人の能力が発揮できるADLの最後の砦でもあると感じています。

食事介助には「完食」への無言のプレッシャーがかかるものですが、私が働く施設では勉強会を通して「行為」への介助の意識化を図り、無理矢理100%摂取をめざした介助はなくなりました。
ee2さんの施設でも、「無理に食べさせるのはツライ」と感じている方がきっといると思います。仲間で話しあって「提案」という形で問題提起してみてはいかがでしょうか?

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No.9735:Re: 食事摂取を促す声掛けについて[こんいちは]ID:??? 2007/09/20 09:47
「どうしてご飯食べないの?。」
は、食べない理由を探っているのではなく、食べようねという促しの意味で使っているようですね。
「ご飯食べないとお腹空いちゃうよ!」「ご飯食べないと死んじゃうよ!」
は、言ってしまえばなんら間違っていない本当のことですね。
相手によりけりではなく、安易に誰にでもこのような声かけでいらっしゃるなら、ee2さんが懸念するような、一方的な押し付け的心理でしょうね。その場にいらっしゃって実際に表情や語調を見聞きしているee2さんには、それが思慮の浅い言動であると受け取れるのでしょう。
 ではその方の、食事のときの声かけ以外の言動や利用者からの支持についてはどうでしょうか?
 長いものにでも巻かれるかのような「仕方がない、あの人の言うことには従うしかない」そんな思いで利用者はその先輩を受け止めているでしょうか?
 食事介助の一幕はその先輩と、あなたの職場の体質の縮図であるのかどうかが気にかかります。

 一例をとって一つ一つ接遇や意識の問題に触れて行くのも必要ですが、根本的な教育・研修・検討の実態がないのだろうなと推測します。

 あなたはマダ、職場ではベテランと呼ばれる立場ではないのでしょうと思いますが、職場や先輩に意見するのはよく状況と立場に配慮することをお薦めします。
 少なくとも是非の判断、自分言葉で語れるしっかりとした意見や考え方を備え、それに見合った日ごろの行動が認められ、皆に頼りに思っていただけるee2さんになることから始めてください。

 さて、質問に対する直接的な考えですが・・。
 私は、気持ちよく食べていただければ先ずはそれが一番と考えます。
 その先輩の対応により、利用者がおもしろくない思いをしているのか、実際その声かによって、他の方法より食べていただけているのか、トータルで判断します。
 子ども扱い、尊厳ということに関しては、相手に応じて考えるべきで、
相手にわかる言葉、伝わる表現が大切であり、簡明な言葉の選択が良い場合も有ります。
 「食べなくては死ぬ」そんな当たり前のことをあえて人生の先輩にいうなどいかがなものかとも思うところですが、非常に簡明で伝わりやすいことだとは思います。
 しかし、他の言葉でもよいのなら、「食べないと死ぬ」というマイナス的な発送より、「食べて元気になろう」「明日は楽しいレクがあるから、腹ごしらえしましょう」というようなプラス的な声かけの法が良いでしょう。
「このお魚は今朝取れた地物ですよ」「この果物は調理の○○さんのお父さんが作ったんだって」というような間接的に興味を引くこともいいでしょう。
 場合によっては「アーンして」「もぐもぐして」「ごっくんして」という声かけが必要な場合もあることも申し添えておきます。

 また、選択肢を残していることが重要とする考え方もありますね。
 食べるのも、食べないのも利用者の判断によるべきところであるというものですが、その上で、食べなくてもいいけど、食べたくなる。そんな誘導をするのも介護の技でしょう。

 子ども扱い、尊厳ということは、根本的に何時間もかけて研修しなければ理解・実践できない方がいらっしゃいます。言葉での説明のし方を教えるというのは私の本意ではありません。相手や状況を見て考えることです。